11月1日、東京都文京区にあるシビックホールにて私学振興全国大会が開催されました。これは日本私立中学高等学校連合会と、日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会の主催で行われた大会で、全国から約2000名の私学の教職員が集結しました。上の写真は当日のもので、会場は熱気にあふれ、私学関係者の政府への要望の強さがひしひしと伝わった情景でした。
これまで、私立中学高等学校は、建学の精神の下、常に社会の要請に応え、特色ある質の高い教育を展開し、日本の公教育の発展に貢献してきました。しかし、現在日本は少子高齢化の急速な進行による人口減少やデジタル社会への転換など、社会構造の大きな変化と円安等の影響による物価高騰に直面し、私学の経営も大変苦しい状態です。このような状況を鑑み、今大会では、私学への経常費助成や就学支援金の上乗せによる支援額の格差を是正し、保護者の教育費負担の軽減を図ることを強く求めた決議文が作成されました。決議文の内容は下記の通りです。
記
一、私立中学高等学校の教育全般の充実発展のため、経常費助成費等補助の大幅な拡充を図ること
一、私立中学高等学校の保護者の教育負担を軽減し、公私間や都道府県の格差を是正するため、国による就学支援金制度や授業料減免支援の大幅な拡充を図ること
一、私立中学高等学校のICT環境の整備、施設の耐震化、高機能化の早期実現のため、所要の補助の大幅な拡充を図ること
教育費が保護者の大きな負担となっている昨今、子供たちが世帯年収や居住地にかかわらず、自ら希望する質の高い教育が受けられるよう、国の支援額が大幅に拡充されるとともに、私立中学校の生徒についても、高等学校と同様の就学支援金制度が創設されたらありがたいと強く思ったことでした。
10月20日(金)、4時間目の終わりの出来事です。校長室にグラタンとパイナップルゼリーが届きました。高三の家庭科選択の生徒が調理実習で作ったものです。マカロニの茹で加減、塩加減もよい塩梅で、とても美味しくいただきました。食後のパイナップルゼリーはパイナップルのさわやかな甘みが口に広がり、ゼリーとのバランスも絶妙で、何とも言えない上品でやさしいお味でした。生徒の作ったお料理を食することができるとはなんて幸せなことでしょう。
今から50数年まえ、私も中学の家庭科の授業で調理実習を何度か経験しました。ゆで卵の茹で時間やほうれん草のゆがき方等、今でもその調理をするときには、ふと先生のお顔を思い浮かべることがあります。しかし、当時私は家庭科の授業は調理だけでなく、裁縫の時間もとても苦手でした。浴衣の背縫い等では、朝目覚めると、母がきれいにやり直してくれていました。手伝ってはいけないことは母も承知していたと思いますが、ほっておけなかったのだろうと今にして思います。
また、娘も本校に通いましたので同じように家庭科の授業を受けました。今でも忘れられないのは、中学の刺繡の作品を娘が作った時のことです。仕上がった作品を見て、私がこっそり手直ししたのですが、朝起きてみると、娘がそれをまた直しているのです。心配して直したつもりでしたが、自分の作品より下手なのを見てまたやり直したのでしょう。悲しいやらおかしいやらで忘れられない苦い思い出です。
今日のお料理を届けてくれた皆さん、これからもおいしい料理作りに挑戦してください。
ありがとうございました。
今年も10月10日~11日の二日間、中学一年生の英語集中講座を実施いたしました。11名の外国人講師の先生方に来ていただき、11のグループに分かれて2日間英語だけの授業を体験するのです。外国人の先生から、生の英語で直接授業を受ける機会など、私の中学時代(昭和35年頃)にはありえなかったことです。このような授業を中学一年生の時から体験できる生徒たちをとてもうらやましく思います。授業を見学していると、最初は気おくれし、あまり反応を示さなかった生徒たちが、少しずつ心を開いていく様子が伺われ、演習の大切さを実感します。
かつて私は大会参加のため、何度も外国に足を運びました。国際大会では、大会の始まる前日、必ずと言ってよいほどレセプションが開かれます。そのプログラムの最初は、出場する各国の選手たちの自己紹介です。ひとりひとりが自分の戦型や経歴等について語らねばなりません。そんな時、他国の選手たちはみな、自分の名前を紹介した後、決まって自国や出身校の歴史等について流ちょうな英語で誇らしげに発表します。しかし、日本人だけは、名前を言うのが精いっぱいで、とても情けない思いをするのです。恥ずかしいという気持ちが先に立ち、英語での発表に尻込みしてしまうのです。「何年も英語の授業を受けているのに会話ができない日本人」と言われた時代でした。
現在のように学内にネイティブの先生が在籍し、イングリッシュキャンプや、オンライン英会話を受講できる生徒たち。これからは、英会話力もどんどん向上していくことでしょう。国際時代と言われる現在、イングリッシュキャンプを経験した皆さんにはこれからも研鑽を重ね、流ちょうな英会話ができるようになってほしいと思います。
9月27日(水)、今日は4年ぶりに通常プログラムでの運動会を実施することができました。雲一つない恵まれたお天気の下、生徒たちは思い切り歓声を上げ、それぞれの競技に取り組みました。どの種目にも手を抜かずエネルギッシュに向き合っている姿を見て、生徒たちの若さに圧倒されたことです。昨日の運動会予行に続き、今日もまた元気をもらいました。応援席でのマナーもよく、きちんと体育すわりでの応援もできており、見ていて嬉しくなりました。
ご来賓の方からは、「この狭い運動場でいろいろな種目を滞りなくやることは素晴らしい」というお褒めの言葉を頂きました。これも、先生方の御指導の成果と思います。また、各部活動の皆さんのお手伝いがあってこその行事です。早朝よりお手伝い下さった生徒のみなさん、先生方本当にお疲れさまでした。
高校3年生にとっては最後の運動会でしたが、きっと良い思い出になったことと思います。また明日からは気持ちを切り替えて受験勉強に励んでください。全校生徒のみなさん、本当にお疲れさまでした。明日からも元気で頑張りましょう。
(写真は早朝より、今日の発表の練習に励む吹奏楽部のみなさんです)
9月12日(火)、久しぶりの秋晴れで暑さも少し和らいだ気がする。グラウンドでは運動会に向けて体育の授業でその練習が行われている。リレーの練習ではクラスのメンバーとの競争とはいえ、やはり見ていて気持ちが高揚する。
今年の運動会は、4年ぶりに復活した本来の運動会である。その精か、これまでのうっ憤を晴らすかのように、生徒たちはとても楽しそうに目一杯練習に取り組んでいる。また、授業の後片付けもみなで協力してテキパキと進められていた。
今年は保護者の方へも、久しぶりに以前同様のご案内をすることができた。高校3年生にとっては最後の運動会となる。当日は良い思い出が残るよう、全力で競技に参加してほしい。お天気が今日のような秋晴れになることを祈りたい。
8月19日(土)、11時より本校体育館において校友会総会&ホームカミングデイが開催されました。総会後にホームカミングデイが行われるのは初めてのことで、総勢400名余りの校友(お子さんも含む)が来校されました。お天気も良く、県外から帰られた方もいらっしゃり、午後4時まで賑やかに、楽しく会が進められました。
在校生の邦楽部、コーラス部、フォークソング部の発表、ダンス部の演技も披露され、校友の皆さんは昔に戻ってカミングデイを満喫しておられました。なかでもプログラム後半に行われた「だるまさん転んだ」のゲーム(年代別)では、どの学年の方も「本当に転ぶのではないか」と心配させられるほど本気で取り組んでおられました。豪華賞品も用意されており、一番にゴールした方は約1キロの牛肉をゲットして「今日のおかずにする」と喜んで帰られました。
プログラムの最後にはフォークソング部の歌と演奏が披露され、5時間にわたる催しに幕が降ろされました。終了後の後片付けにもたくさんの卒業生の協力があり、OGの皆さんのパワーに感激したことでした。体調不良者やけが人もでず無事終了でき本当に良かったと思います。主催学年の79回生はじめ役員の皆様たいへんお疲れさまでした。皆様の今後のますますのご活躍とご健康を祈念申し上げます。
7月30日(日)、本校を会場として第76回ボランティア研修会(福祉体験スクール)が開催されました。コロナ禍でこの3年、開催が中断されており、参加人数が心配されましたが、今回は300人を超える参加者が集まりました。これまでの開催の中では、最多であるとのことで、会場を提供した本校にとってもたいへん光栄なことでした。
来賓の中には本校の卒業生もおられ、「高校時代の活動を振り返って」というテーマで高校生たちに話しかけられました。小学校の先生をなさっているとのことで、お話はとてもわかりやすく、参加者は熱心に耳を傾けていました。
体験学習には10のコースが設けられ、開会式の後に各教室に分かれて研修がはじまりました。下記AからJまでがその学習コースです。
・Aコース 車いす介助 ・Bコース 視覚障害者ガイド ・Cコース 点字教室
・Dコース 手話教室 ・Eコース 看護について ・Fコース 環境教室
・Gコース 心肺蘇生法 ・Hコース 南海地震を考えよう ・Iコース 絵本の読み聞かせ
・Jコース 災害救助犬(講師・本校曽我先生)
私もすべてのプログラムを見学させていただいたのですが、どの教室も参加者たちはみな真剣に学んでおり、たいへん感銘を受けました。本校は参加校では最多の79名が参加しており、閉会式での発表も立派に行っていました。
参加した皆さん、これからも頑張ってどうか活動を継続してください。
夏休み一日目の7月14日(金)、17時から寮・豊夢(ほーむ)で流しそうめんが行われました。この企画は寮生たちが企画した催しで、寮では初めての企画でした。ご招待頂き、両教頭、田島理事と一緒に私も参加しました。寮関係の方の御尽力により、竹もきれいに割られており、そうめんのほかにも、グミや、チョコレート、サクランボやミカン(缶詰)も流され、寮生たちはおいしそうにほおばっていました。
グミやチョコレートが流れたのも愉快だと思いましたが、驚いたのはたこ焼きが流れたことです。本当は私も取って食べてみたかったのですが、何だか恥ずかしくて取ることができませんでした。たこ焼きを流したらどんな味がするのかとても興味がありました。田島理事の作られたバウンドケーキも好評で、生徒たちは喜んで食べていました。朝の4時起きで作られたとのこと、ありがたいことです。
生徒たちがおいしそうに食べ、笑顔で談笑する姿に接し、心が和みました。ふだん親元から離れて過ごしている生徒の皆さんにとって、とても有意義な一日になったと思います。またこのような企画に呼んでいただきたいと思いました。寮生の皆さん今日はありがとうございました。
先日、高知中央支部総会の折、89回生の方から「先生の授業の中で、とても印象に残っていることがあります」というお声掛けがありました。心配になり、「良いことですか、もしかして悪い話ではないでしょうか」ととっさに聞き返しました。するとその卒業生は、「てんとう虫の話です」と答えてくれました。もうすっかり忘れていましたが、確かにそんな話をしたことを即座に思い出しました。32年ほど前のことなのによく覚えてくれているのだとびっくりすると同時に恥ずかしくなりました。
その話は、私の左耳の中にてんとう虫が入った話です。ある日の明け方、5時半ごろのことです。起きようとしたら、いきなり頭の中で、脳が壊れるのではないかと思うような大きな音がし始めたのです。脳みそを混ぜられているような、とても気持ちの悪い感覚なのです。一体何が起きたのか全く想像がつかず、自分はこのまま死んでしまうのではないかという不安に襲われました。とにかく病院に行かねばならないと思いましたが、早朝なので当然普通の病院はまだ開業しているはずもありません。とりあえず近くの救急外来のある大きな病院に駆け込みました。
病院には耳鼻科の先生はいらっしゃらず、若い当直の先生が診察してくださいました。長時間、耳の中に綿棒のようなものを入れて診察してくださるのですが、我慢できないほど痛く、一向に原因もわからないのです。このままだと耳が聞こえなくなるという不安に駆られ、勇気を出して「先生、すみません耳鼻科を探しますのでありがとうございました」と言って病院を出ました。2時間くらいが過ぎており、学校には事情を話し、遅れる連絡を入れました。当時のことですのでインターネットなどあるはずもなく、耳鼻科を探さねばと、やみくもに電車通りを西の方に向かって進みました。すると上町の辺りである耳鼻科が見つかり、すがるような思いで受付をしました。頭の中は相変わらずゴロンゴロンと大きな音がしており、脳みそが破壊されるような感覚です。
看護師さんも心配して、すぐに診察の手続きをしてくださいました。診察台に座ると先生が、耳の中を覗き、すぐに原因が分かったのか、頭を倒しチューブのような器具で、耳の中に水のようなものを注入しました。一瞬の出来事です。先生が白い布の上に、これが入りこんでいましたと小さな小さなてんとう虫を見せてくれました。「多分布団を干したとき、カバーに入り込み、耳の中に入ったのでしょう」とのことでした。ガランゴロンという頭の中の音は瞬時に消え去りました。嘘のように何事もなかったかのような感覚です。さすが耳鼻科だと思いました。「こういう時は、耳の入り口に懐中電灯をともすと出てくることがありますよ」と教えてくださいました。「記念に」と渡されたてんとう虫をティッシュに包んでそのまま出勤しました。耳に虫が入ることは耳鼻科では珍しくないようです。以来、洗濯物を取りこんだ時には虫がついていないかをよく確かめるようになりました。遠い昔の話を覚えていてくださり、恥ずかしいやら、嬉しいやら複雑な気持ちでした。
6月11日(日)、オープンスクールを開催しました。たくさんの方のご参加ありがとうございました。
部活動によるミニコンサートやパフォーマンスを観ていただき、体験授業では着付けなど9講座を開講しました。
夏のオープンスクールは8月20日(日)です。皆さんのご参加をお待ちしております。